7世代レーティングバトルの仕様上、レート差マッチングは避けることができないので、今回は『負けない』をコンセプトに1戦に重きを置く方針に決定。複数の耐性や「守る」、「身代わり」といった要素を取り入れ、極力事故がなくなる立ち回りを実現できるよう構築作成に努めた。




以下個別解説。

リザードン@リザードナイトX
185(252)-150-131-*-106(4)-167(252)
ニトロチャージ/ドラゴンクロー/鬼火/羽休め
・HS振り切り
一般的なメガメタグロス軸に対して有利に立ち回ることができる「鬼火」+「羽休め」メガリザードンX。
定数ダメージを絡めて自身で抜いていく動きや粘り切る動きなど、展開に合わせて柔軟な立ち回りが可能。
「鬼火」に関しては極力採用したくない技ではあるが、ガブリアスの減少も追い風となり、メガリザードンXに関してはリスクリターンの面でも釣り合いが取れているように感じた。

グライオン@毒々玉
177(212)-115-151(44)-*-139(252)-115
地震/毒々/身代わり/守る
・H:ポイズンヒール回復効率最大の8n+1
・B:A171一致「影打ち」の乱数を考慮して余り全て
・D:振り切り
Z技に対して強くなれる「身代わり」と「守る」を自然に採用でき、環境に多いカバルドン展開に抗うことができる。構築的に楽ではないリザードンやゲンガーに対面で動ける可能性の高いD振り。安定した打点となる「地震」は確定で残り1枠は選択だが、今回は周りとの相性が良い毒々を採用した。

ゲンガー@ゲンガナイト
135-*-101(4)-222(252)-115-200(252)
シャドーボール/ヘドロ爆弾/滅びの歌/守る
・CS振り切り(シャドーボールがD131メガメタグロスに152~182)
完全な補完枠で、主に受け思考の構築に対して選出する。
「滅びの歌」で仮想敵を的確に処理することにより、サイクルでの詰ませを狙う立ち回りの幅が広がった。
配分は耐久振りの案も存在していたが、今回は相手のメガメタグロスを意識してCS振り切りとした。
メガボーマンダやテッカグヤを意識した「凍える風」や「10万ボルト」を採用することも一考。

テッカグヤ@食べ残し
204(252)-*-124(4)-166(188)-125(28)-86(36)
エアスラッシュ/宿り木の種/身代わり/守る
・H:身代わりが地球投げを耐える
・C:D4振りバシャーモを「エアスラッシュ」で確定1発
・S:余り(同族意識)
・B<D
1ウェポンで最大限突破範囲を広げる為Cに大きく努力値を割き、通りのいい「エアスラッシュ」を採用した。
勿論、「宿り木の種」+「身代わり」+「守る」での崩しも可能。テッカグヤの処理を有耶無耶にしている構築が多く見受けられ、有利対面の「身代わり」で相手を崩壊させる展開が多かった。ただ、このポケモンの性質上技を連発する展開が多く、それによる技外しも少なくなかった。しかし、それを差し引いても採用する価値は大いにあった。

ミミッキュ@ゴーストZ
131(4)-156(252)-100-*-125-148(252)
シャドークロー/呪い/身代わり/痛み分け
・AS振り切り(「Zシャドークロー」でB171メガメタグロスに146~174)
本構築の決定力不足を補うために採用したミミッキュ。「呪い」+「痛み分け」の削り性能を活かし序盤から積極的に場を荒らしていく。
不毛な受け回しミラーに対しても強く、隙をついて崩しを狙う。
持ち物は無効属性のないフェアリーZも魅力的だが、今回は相手のメガメタグロスや炎タイプの積みアタッカーを仮想敵とし、体力回復ソースにもなり得るゴーストZでの採用。そのため、メガメタグロスへのダメージ量を意識して性格は意地っ張りとした。

ドヒドイデ@氷Z
157(252)-*-211(156)-86(100)-162-55
熱湯/毒々/自己再生/黒い霧
・C:H4振りミミッキュの身代わりを「熱湯」で確定破壊
炎タイプへのストッパーとしての機能を持ちつつ再生力を生かしたサイクル性能を評価して採用。
命中不安技を複数採用している本構築において、必中「毒々」の安定感も重要な要素である。ミミッキュの身代わりを意識してここまでCを振ったが、他にも副産物として「熱湯」でD+1ウルガモスの身代わりも高乱数で破壊することができる。
リザードンやウルガモス等の積み技への後出しから展開を止める為、持ち物は氷Z一択。
TN:Euryare
最終レート:2202
最終戦績:106勝38敗
最終順位:4位
5月の頭に大会があったがそれまで一切ポケモンに触れていなかったため、
ミミッキュアイコンの某氏が使っていたグライオンを持っていったところ、予想以上に使い勝手が良かったのでそのままレートで使用することに。そこに刺さりがいいと考えていた食べ残しテッカグヤ、呪いミミッキュを加えた形を基本選出とし、軸として常に採用し続けた。最終日前日に前述した方からメガリザードンXとドヒドイデの案を頂き、上位を目指して対戦を重ねた。
その中でコンセプト通りの試合展開ができ、高勝率を収め続けられたことに満足している。これ以降は更にポケモンに触れる時間が減っていくが、時間を見つけてプレイしていきたいと思う。